日時 2000年 10月3日(火) 15時〜15時50分 場所 経済学部5階視聴覚室 講演者 柏倉 賢司 (数理科学研究科 D3) 演題 ランダム極限モデルによるオプション価格の漸近展開と数値実験 概要 数理ファイナンスの分野においてオプション価格を求めるためには、 多くの場合拡散過程の汎関数の期待値を求める必要がある。ところが 一般にはその期待値は陽には求めることが出来ない。そこでその期待値を 漸近展開により近似するという様々な研究がこれまで行われてきた。今回は その中で、Yoshida(1999),Sorensen,Yoshida(2000)の結果を基に、極限の下でも システムにrandomnessが残るランダム極限モデルの場合の漸近展開の精度を 数値実験により調べた。考えるモデルとしては、stochastic volatility modelと、 Black-Schoels modelの摂動モデルを選び、それらの場合のヨーロピアンコールオプ ション等の価格の漸近展開の精度を、モンテカルロシミュレーションの値と比較する ということにより調べた。