統計学輪講(第31回)


日時    2001年11月20日(火) 15時00分〜16時40分
場所    経済学部5階視聴覚室
講演者  原 尚幸(地球システム)
演題     正規分布における平均未知の分散の推定について一考察

概要:
正規分布における平均未知の分散の推定問題において, 不偏推定量は
Steinの損失関数の下で非許容的であり, 実際に改良する推定量は
数多く提案されてきている.
それらの推定量に共通の発想は, 標本平均の情報を利用するということにあり,
一般に真の平均の二乗ノルムの小さいところで大きな改良を与え, 逆に大きい
ところでの改良は小さい. しかしこのことは, 標本平均の部分的な要素の
平均の絶対値が大きいような場合, 他の要素の真の平均が仮りに小さくても,
その情報を推定に有効に取り込むことが困難であることを意味する. 

今回はこのことを踏まえて, 標本平均の中で絶対値の大きい要素が
小さいものに比べて寄与が小さいようなタイプの推定量の構成に
関するいくつかの考察を行う.


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