日時 2002年 1月 14日(火) 15時〜16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 岸野 洋久(農学生命科学) 演題 ゲノムレパートリーと進化速度変化に見る適応進化と多様化 概要 Zuckerkandl and Pauling (1965)がタンパク質進化における速度一定性を 見出し、Kimura (1969)が分子進化における中立説を提唱して以来、 中立進化との対比においてゲノムの適応進化を捉えるという見方が定着した。 分子進化速度と進化パターンの変化を検出することにより、ゲノム上機能的に 重要な部位を高感度ではじき出す仕事が急増している。この動きを概観しながら、 速度変化とその極限形としての遺伝子の得失のモデル化を紹介する。 併せて、異なる系統で相関を持って変化するホモプラシーの検出、 モデルに頑健な系統樹ベイズ推定について検討する。