日時 2003年 4月22日(火) 15時〜15時50分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 田中 研太郎(数理情報D1) 演題 混合一様分布における一致推定 概要: 混合分布におけるパラメータの推定では, ある成分のロケーションパラメータを ある観測値と等しくとり, スケールパラメータを0に近づけると, 尤度が無限大に 発散する。 この問題は, パラメータ空間において, スケールパラメータがある正の 実数c以上であると制限すれば回避できる. また, その制限つきのパラメータ空間が 真のパラメータの点を含むならば, ある条件の下で最尤推定量は強一致性を持つ事が 知られている.適切なcの値はわからないが、cの値を標本数nに依存させて, nの増加 とともにc=c_nを0に近づけていくとき, 制限付きの最尤推定量が強一致性をもつか どうかは興味のある問題になる. 修士論文では2成分混合一様分布の場合にこのような制限付きの最尤推定量が 強一致性を持つことを示し, また可能なc_nのオーダーについて評価したので そのことについて紹介する. その後, m成分の混合一様分布の場合でc_nの オーダーをほとんどぎりぎりまで評価できたのでそのことについても紹介する。
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