日時 2003年 7月 8日(火) 15時50分〜16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 武田晴登(システム情報D1) 演題 確率モデルを用いた多声音楽演奏のMIDI信号からの自動採譜 概要: 人間による器楽演奏の情報を保存したMIDI (Musical Instrument Digital Interface) 信号から自動採譜を行う手法について述べる。本講演で対象とす るのは、自動採譜の対象としては従来は十分扱われてこなかった、演奏のテ ンポが未知でありかつ変動し、多声部の構造を持つ楽曲の演奏を記録した MIDI 信号である。演奏のテンポについての事前知識を用いずにリズムを推定 するために、テンポに依存しない特徴量(リズムベクトル)を用いた HMM(Hidden Markov Model, 隠れマルコフモデル) における事後確率最大化問 題を解く。HMM のパラメータは既存の楽曲のリズムと演奏の統計から事前学 習により定められる。評価実験として5人のピアノ奏者による電子ピアノ演奏 から楽譜推定を行った結果についても報告する。
Tokyo University