日時 2003年 10月 14日(火) 15時〜16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 大森 裕浩(経済) 演題 誤差項に相関のある非線形状態空間モデルのためのブロックサンプリング 概要 状態空間モデルをマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いてベイズ推定する場合に は、状態変数をサンプリングする必要がある。状態変数をサンプリングする方法 には、他の状態変数をすべて固定して状態変数を1つずつサンプリングする方法 (single move sampler) があるが、この方法はサンプリングされた値の自己相関 が高くなり効率的ではない。そこで、Shephard and Pitt (1997)、Watanabe and Omori (2003) らは、状態変数をサンプリングする代わりに、状態方程式の誤差 項をいくつかのブロックに分け、ブロックごとにまとめて多変量分布から一度に サンプリングするブロックサンプリング法 (block sampler あるいは multi-move sampler) を提案している。報告では、より一般的な誤差項に相関 のある非線形状態空間モデルに適用可能なブロックサンプリング法を提案し、 いくつかの数値例を紹介する。
Tokyo University