統計学輪講(第38回)

日時      2003年 12月 2日(火)    15時〜16時40分 
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    荘島宏二郎(大学入試センター・早稲田大学院)
演題      構造方程式モデリングによる分割表のモデリング

概要
構造方程式モデリング(SEM)は,様々な統計モデルを下位モデル
として含む汎用統計モデルである.SEMは主に調査データ・実験
データに対して有効であると考えられていたが,荘島(2001, 2003)は,
SEMが分割表に対しても分析可能であることを示した.具体的には,
SEMの枠組みで対数線形モデルの分散共分散構造を指定すること
ができ,点推定値を得ることができることを示した.対数線形モデル
は多元分割表を分析する統計手法であり,分割表における主効果,
交互作用を分析することができ,その構造模型はANOVAに酷似して
いる.本発表では,第1に,SEMの枠組みで,対数線形モデルの点推
定値を得るための手続きを示す.第2に,SEMの柔軟なモデリングを
利用して,対数線形モデルを用いた分割表モデリングを示す. また,
SEMを用いて対数線形モデルを実行するときの注意点について述
べる.


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