日時 2003年 1月 6日(火) 15時〜15時50分
場所 経済学部新棟3階第3教室
講演者 鈴木 健二郎(数理情報D1)
演題 KM2O-ランジュヴァン方程式論による非線形予測解析の新展開
概要:
KM2O-ランジュヴァン方程式論に基づく時系列解析の1つの応
用側面に,「予測解析」がある.時系列の予測問題は,流れの
過去の状態により生成される情報空間への正射影ベクトル(予測
子)を求める問題に帰着される.
本研究では,従来のアプロ-チをさらに一歩進めた新たな予測手
法を提案する.すなわち,予測子を求める際,従来では空間に
直交する項として切り捨てられるべきノイズ項について,それを
切り捨てずにその時間発展に着目し,その情報を抽出して先に
求めた予測子に組みこむ.こうして,結果的に時系列の構造につ
いての,より豊かな情報を伴った予測子を求める.
キーワード:
KM2O-ランジュヴァン方程式,KM2O-ランジュヴァン揺動流,
揺動散逸定理,非線形予測子
参考文献
岡部靖憲 「時系列解析における揺動散逸原理と実験数学」
日本評論社(2002)
Tokyo University