統計学輪講(第11回)

日時    2005年 6月 21日(火)  15時〜16時40分
場所    経済学部新棟3階第3教室
講演者  青木  敏(数理情報) 
演題    The largest group of invariance for Markov bases and toric ideals
概要:
分割表データに対する条件付検定問題では、周辺度数が観測値と等しいような
すべての分割表の集合を考える必要があり、例えば、マルコフ連鎖・モンテカ
ルロ法による有意確率の計算では、この集合上の連結な推移基底(マルコフ基
底)の導出が重要な問題となる。マルコフ基底の導出においては、分割表のセ
ルの直積構造から誘導される、変数間の対称性を考慮することが有効であるこ
とが指摘されているが、この対称性は、厳密には、マルコフ基底がはる線形空
間への不変な群の作用として定式化することが可能である。本研究では、この
ような線形空間を不変に保つ群(対称群の部分群)のうち、最大のものに注目
し、その定義と性質を調べる。
    


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