日時 2005年 7月 12日(火) 15時〜16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 丸山 祐造(空間情報) 演題 球面対称分布の位置母数ベクトル推定における許容性とミニマクス性について 概要: 球面対称分布の位置母数ベクトルの推定問題を扱う. 次元が3以上の場合スタイン現象が起こることが知られており, 通常の推定量は非許容的である.従って,通常の推定量を改良し (ミニマクスと言い換え可能)かつ許容的な推定量を提案することが 望まれる. 特殊ケースである多変量正規分布の場合には,非常に多くの研究があり, 1) ミニマクスであるための十分条件 2) 1)を満たすベイズ(従って許容的)推定量のクラス 3) 一般化ベイズ推定量が許容的であるための十分条件 4) 1)と3)を満たす,すなわちミニマクスで許容的な一般化ベイズ推定量のクラス が既に得られている. 一方,球面対称分布においては1)について多くの研究があるが, 2)--4)についてはなかった.本発表では,Brown and Hwang (1982)の 方法を改良して3)を導出する.特に調和関数||θ||^{2-p}や logだけ裾が厚い||θ||^{2-p}log(||θ||+2)を事前分布とする 一般化ベイズが許容的になることが分かる. さらに調和関数に関する一般化ベイズ推定量が1)のチェックが容易であることを 示し,非正規,非単峰のいくつかの分布でミニマクスとなることを例証する. #本研究は情報理工・竹村教授との共同研究である.
Tokyo University