統計学輪講(第21回)

日時    2005年 10月 4日(火)  15時〜16時40分
場所    経済学部新棟3階第3教室
講演者  国友 直人(経済学研究科)
演題    操作変数が多い場合の構造方程式の推定問題
概要:
  構造方程式(structural equation)モデルにおいて操作変数が多い場合の
問題については、古くは例えばKunitomo (1980, JASA)が検討している。近年、
ミクロ計量経済学(microeconometrics)の分野で生じる実際的問題との関連で、
計量経済学分野ではこの問題にかなりの関心が持たれるようになっている。
統計的問題としては推定方程式(estimating equations)の数が多い場合や
(統計的多変量解析における)線形関数関係(linear functional relationships)や
縮小階数回帰(reduced rank regression)のモデルなどにおいて、局外母数
(incidental parameters)がデータ数とともに無限に増加するときの有限次元の
構造母数の推定問題に対応している。この問題について若干の漸近的結果等を
中心に解説する。



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