統計学輪講(第40回)

日時    2005年 1月 17日(火)  15時50分〜16時40分
場所    経済学部新棟3階第3教室
講演者  高橋 慎(経済M1)
演題    Realized VolatilityについてのサーベイとTOPIXを用いた実証結果の報告
概要:
  Volatility は金融資産リターンのばらつきを表す指標であり, 日々変動する
潜在変数である. これまで Volatility 変動を定式化する様々なモデルが提案され, 
それらのモデル評価には主に日次リターンの2乗が用いられてきた. しかし, 
日次リターンの2乗は Volatility 以外の変動も含むので, Volatility の変動を
過大評価してしまう. そこで, より精度の高い Volatility の指標として Realized 
Volatility(RV)が Andersen and Bollerslev(1998)により提案された. RVは, 近年
入手が容易になった高頻度データから得られる日中リターンの2乗和から計算され, 
最近では単にモデル評価のために用いられるだけでなく, RVそのものを定式化する
研究も盛んに行われている.今回の発表では, 先行研究で明らかになったRVの統計的
性質とよく用いられるRVのモデルについてまとめ, 日本のデータ(TOPIX)を用いた
実証結果を報告する. 



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