日時 2006年11月7日(火) 15時〜16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 田中 研太郎 (東工大 助手) 演題 混合位置尺度分布の一致推定量 概要: 混合正規分布において分散に何の制約も置かないと、尤度関数が 非有界になり、最尤推定量が存在しなくなってしまう。 そこで、尤度関数が有界になるように、分散の最小値に 制約をおいたり、分散の比の最小値に制約を置いたりすると いった回避策が考えられる。これまでの自分の研究では、 「分散の最小値への制約」を扱っていたが、今回は後者の 「分散の比の最小値への制約」について考える。 この設定は、Hathaway (1985) で扱われたもので、 このような制約をおいた場合、パラメータ空間の中に 真のパラメータが含まれていれば、その制約のもとでの 最尤推定量が、強一致性を持つことが示されている。 今回は、その制約を標本サイズの増加とともに緩めていった 場合に、最尤推定量の強一致性が成り立つための条件について 述べる。また、分散に関する罰則付き尤度を考え、 その罰則付き最尤推定量が、強一致性を持つことを示す。
Tokyo University