統計学輪講(第44回)

統計学セミナー(第44回)

日時        2008年 1月29日(火)    15時~16時40分
場所        経済学部新棟3階第3教室
講演者    原 尚幸(地球システム)
演題      2次のマルコフ基底とデータスワップ

概要
 分割表の階層モデルにおけるマルコフ基底の構造は, 分解可能モデルのような
特殊な場合の除いて一般には非常に複雑であることが知られている. 分解可能
モデルの場合は 2 次の move のみによるマルコフ基底が存在する.
一般の階層モデルにおいても 2次の move は最も基本的な構造を持つ move で
あり, その構造の解明はより複雑な高次の move の構造の解明を考える上で基
礎になると考えられる.
 本講では標本数2の分割表のファイバーに着目し, その構造の解明を通して
マルコフ基底における 2次の move の構造を整理する.
 また, 2次の move と 個票のデータスワップとの関連についても考察する.