統計学輪講(第12回)

日時      2008年6月24日(火)    15時〜15時50分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    国浜 剛 (経済M2)
演題      Dependenceを含む極値モデルのMCMCを用いた推定について

概要

金融資産の収益率データなどにおいては突然、大きな損失が発生することがあり、そのリスク分析
には高い関心が集められてきた。主なリスク指標のひとつであるValue-at-Risk(VaR)を求める
には分布の裾の推定が必要となるが、その推定において極値理論が有用であることが知られており
広く応用されている。多くの極値モデルにおいて、極値は互いに独立であると仮定しているが、
金融データにおいて極値はクラスターを成して発生しやすいなど、実際には独立でないことが
経験的に知られている。このようなdependenceを取り入れた極値プロセスとしてMoving Maxima(MM),
Maxima of Moving Maxima(M3),Multivariate Maxima of Moving Maxima(M4)プロセスがあり、
Smith(2004)でクラスタリングを用いたパラメーターの推定方法が、そしてMorales(2005)において
これらのプロセスの状態空間表現とMCMCを用いたパラメーター推定方法がそれぞれ提案されている。
今回はそれらの推定方法と、大森裕浩准教授と日本銀行の中島上智氏との共同研究で考えている
別のモデルを紹介する予定である。