日時 2008年7月8日(火) 15時〜15時50分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 倉橋 一成 (医D1) 演題 原発不明癌のマイクロアレイによる分類手法の開発 概要 全悪性腫瘍患者の3〜5%を占めるといわれている原発不明癌は,悪性腫瘍が発見された時点 で多くの転移巣がみられ,丁寧な臨床検査や経過観察を行っても原発巣を特定することが難しい. よって予後不良群に対する有効な治療法選択の試みとして,本研究ではマイクロアレイによる癌 種分類を検討する.遺伝子発現データを次元縮小した変数によって事後確率最大化法を修正した クラスタリングを行い,結果の解釈の幅を広げるためにエントロピー基準によるクラス選択を提 案した.cross-validationによってエントロピー基準の正解率を評価した結果,本研究での次元縮 小とクラス選択によって癌種の分類が可能であることが確認できた.また情報エントロピー基準 を使うことで結果の解釈に幅が広がり,治療選択を行う上での参考となることが示唆された.