統計学輪講(第32回)

日時      2008年11月18日(火)    15時〜15時50分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    南 慎太郎 (経済D3)
演題      離散データを説明変数に含むノンパラメトリック回帰とその債券データへの応用

概要

通常のノンパラメトリック回帰はデータとは連続データのみを仮定する議論から始まる。
しかし、現実のデータ、特に経済データなど社会データには離散データを含むケースが多い。
よって離散データに対応するノンパラメトリック回帰の手法が多く考えられてきたが、
その中でバンド幅の選択法の導出、その漸近的性質を含めた方法を示したのが、Racine \& Li(2004)である。
本報告ではさらに離散データの区分が均質ではないケースについての拡張を検討し報告する。
この拡張により単なるフィットのよさが向上するだけでなく、どの変数間でもっとも構造が変わっているのかという
定性的な分析も可能となる。
以下、実際の応用例として債券データにおけるクレジットスプレッドの推定も余力があれば報告したい。
ここでのモチベーションはデータの少ないカテゴリに属する会社の発行する債券でも全カテゴリのデータで補間し、参考情報とすることである。
これは例えばセカンダリーマーケットへ流す際の参考情報に用いることが期待される。
クレジットスプレッドの推定には残存期間と格付けデータを説明変数とした上記の拡張したノンパラメトリック回帰を用いる。
この場合、残存期間が連続変数で格付けが離散変数である。