統計学輪講(第33回)

日時      2008年11月18日(火)    15時50分〜16時40分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    松浦 峻 (慶應、篠崎研D2)
演題      Optimal Partitioning of Probability Distributions under General Convex Loss Functions in Selective Assembly

概要

2種類の部品からなる組立製品の品質が両部品の寸法の
差(または和)に依存するとき、選択組立は品質の
ばらつきを減らすための有効な方法である。
このアプローチにおいて、各部品はその寸法に応じて
いくつかのクラスに分けられ、
対応するクラスの部品同士を組み合わせて製品とする。
クラス分け数所与のもと、各寸法分布を最適に分割する
問題は選択組立における1つの重要な問題である。
Mease, Nair, and Sudjianto (2004, Technometrics)は
2種類の寸法分布が同一および損失関数が2乗誤差
であるとき、寸法分布の確率密度関数がlog-concave
であることが最適分割が一意に定まるための十分条件
であることを示した。
本発表では、その結果を一般凸損失関数の場合に拡張する。
また、いくつかの損失関数および寸法分布のもと、
最適分割とそのときの平均損失を数値計算し、
従来の等幅分割戦略および等確率分割戦略を用いた場合の
平均損失と比較しての改善割合を報告する。
また、この選択組立における最適分割問題の定式化と、
1つの確率分布の最適分割問題、principal pointsの問題や
ある種のクラスター分析から生じる問題との関連性を
簡潔に述べる。