日時 2008年12月9日(火) 15時50分〜16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 広瀬 要輔 (経済M2) 演題 インターネットオークションにおける効率性損失の推定 概要 インターネットオークションは財の重要な取引手段となっている。 しかしながら、顔が見えない取引である事を悪用した詐欺も発生している。 この為、インターネットオークションにおける取引では、 財そのものの価値のみではなく詐欺にあうリスクも考慮して オークションに参加しなければならない。 一方で、実世界で行われるオークションは (一定の仮定の下で) 効率的 (i.e., 財に対して最も高い価値を見出す者が必ず落札する) な 取引手段と考えられている。それに対して、インターネットオークションでは、 たとえ財に対して高い価値を見出していても詐欺にあうリスクを高く 見積もってしまえば、結果として入札額が低くなり落札できない事態が 発生しうる。即ち、非効率な取引手段となりうる。 このような非効率性を推定するには、まず詐欺にあうリスクの 見積もりに対する多様性を取り入れ、なおかつ、効率的な実世界の オークションと比較が容易となるモデルを作る必要がある。 本発表では、このようなモデルのパラメータをマルコフ連鎖モンテカルロ法に より推定し、効率性の損失を推定する。