日時 2009年04月21日(火) 15時~16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 久保川 達也 (経済) 演題 線形混合モデルを用いた推測と経験ベイズ情報量規準について 概要 小地域平均の推定については,小地域の標本平均はデータ数が少ないことから推定誤差が大きくなってしまうという問題があり,周 辺地域のデータを組み込んでより精度の高い推定を行うことが望まれます.そこで用いられるのが線形混合モデルであり,そのモデル から誘導される経験最良線形不偏予測量(EBLUP)もしくは経験ベイズ推定量は推定精度を大きく改善していることが示されています.そ の際,EBLUPの推定誤差がどの程度改善されているのかを見積もる必要があり,EBLUPのMSE(平均2乗誤差)の漸近不偏推定やEBLUPに 基づいた信頼区間の構成が様々な問題設定のもとでなされてきました. ここでは,この分野の研究を概説した上で,MSE推定や信頼区間構成のための一般的な結果について紹介します.また変数選択のため の経験ベイズ情報量規準の導出と一致性についても説明します.