統計学輪講(第22回)

日時      2009年10月20日(火)    15時~15時50分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    向田 裕人 (情報理工M1)
演題      A modified likelihood ratio statistic for some nonregular models (文献紹介)

概要

パラメータとして(\theta,\eta)をもつような確率モデルf(\theta,\eta)からのサンプルを用いて、\thetaについての
検定を尤度比統計量Wをもちいて行うことを考える。通常考えられる正則モデルというモデルでは、Wは漸近的に自由度\dim(\theta)
のカイ二乗分布に従うが、モデルが非正則な場合ではこの性質が成り立たないことがある。
今回は、スカラのパラメータ\thetaの最尤推定量\hat{\theta}が指数分布の形で収束していくような場合について、
Wが漸近的に平均2の指数分布に収束していくことについて説明する。また、Wの誤差のオーダーを改善する方法も紹介し、数値実験によるその検証も紹介する。

文献:[1] Thomas A. Severini:A modified likelihood ratio statistic for
some nonregular models. Biometrika, 2004