統計学輪講(第32回)

日時      2009年12月15日(火)    15時~16時40分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    岸野 洋久 (農)
演題      タンパク質共進化と分子進化速度の時空間変動

概要

タンパク質とタンパク質の相互作用は生命活動で重要な役割を担う。そこでしばし
ば、相互作用するタンパク質とその結合部位の同定に関心が持たれる。相互作用する
部位は共進化することが期待されることから、サイト間の相互情報量や分子系統樹間
の相関に基づく探索が行われてきた。ところが、これらは時間と速度の積に関する情
報に基づく推論であるため、擬陽性を拾ってしまう。分子進化速度の時間変動モデル
により、これら二つの因子を分解することができる。さらに、タンパク質の構造情報
が得られる場合には、時空間変動モデルにより擬陽性を抑えつつ相互作用する領域の
検出力を高めることが期待される。軍拡競争による多様化圧から強く共進化している
と思われる寄生種と宿主のタンパク質相互作用に焦点を当て、話題提供したい。