日時 2010年01月12日(火) 15時~15時50分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 柏村 拓哉 (情報理工M1) 演題 A geometric view on learning Bayesian network structures (文献紹介) 概要 与えられたデータ系列から, あるquality criterionを最大化することにより, Bayesian network(directed acyclic graphical model)を推定する問題を考える. この問題に対し代数的なアプローチを行うために, BNの構造をstandard imsetと いうある整数ベクトルで表現する方法が提案されている. 本発表では, この方法 を用いたものとして, M. Studenyらによる論文[1],[2]を紹介する. 彼らはこの 論文において, standard imsetの集合がある凸多面体の頂点集合となっているこ とを示した. また, この幾何的な結果をもとに, geometric neighborhoodという 概念を定義し, それが以前から提案されているinclusion neighborhoodという概 念を含むものであることを示した. さらに, 先程の凸多面体上において, アフィ ン関数の最適解が, このgeometric neighborhoodによる局所解となっていること を述べた. 発表では, これらの結果について説明する. また, 後半では, 以上の概念を[1],[2]による簡単な例を用いて紹介する. この 例から, inclusion neighborhoodによる局所探索の欠点を指摘し, この欠点が geometric neighborhoodによる方法では回避することができることを示す. 文献 [1]M. Studeny, J. Vomlel (2008), A geometric approach to learning BN structures. In the Proceedings of PGM'08, Denmark, 281--288. [2]M. Studeny, J. Vomlel, R. Hemmecke (2009), A geometric view on learning Bayesian network structure. International Journal of Approximate Reasoning, accepted for publications. Available at http:// staff.utia.cas.cz/vomlel/SVH-08-8ver.pdf