日時 2010年06月08日(火) 15時~16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 田中 冬彦 (情報理工) 演題 ARモデル多様体上の曲率形式とスペクトル密度の推定への応用 概要 Hartiganにより最尤推定型事前分布が統計モデルに存在すれば、Kullback- Leibler損失を用いたもとで漸近的に最尤推定量のプラグイン予測密度が最尤推 定型事前分布に基づいたベイズ予測分布と同等の性能をもち許容的であることが 示されている。 最尤推定型事前分布が統計モデルに存在するための必要十分条件はパラメータの 取り方に依存しないため、何らかの幾何学的な意味づけが可能である。 本発表ではHartiganの必要十分条件が統計モデル多様体のe接続での曲率形式を 用いた形で書けることを示す。曲率形式はゲージ場の理論など理論物理でよく現 れる微分幾何学的な対象(2形式)である。応用としてARモデルやARMAモデルで の最尤推定量のプラグインスペクトル密度の許容性について得られた結果を発表 する。