統計学輪講(第13回)

日時      2010年06月15日(火)    15時~15時50分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    柏村 拓哉 (情報理工M2)
演題      Probablistic conditional independence structures :
multiinformation and imsets(文献紹介)

概要

条件付き独立性は, 統計学だけでなく, 確率推論や人工知能などの分野においても
非常に重要な概念のひとつである.

条件付き独立性の表現手法として, 伝統的なものにグラフを用いるものがある.
しかし, この方法ではすべての条件付き独立性の構造を表現することができない
という欠点がある.

そこで,(特に, 離散や正規分布の場合に)すべての条件付き独立性の構造を
記述するために, imsetと呼ばれる整数ベクトルを用いた表現手法がstudeny[1]
によって提案されている.本発表では, まず, この手法の背景となったと思われる
multiinformationの概念について説明し, その後imsetの説明に移る.


[1] M. Studeny. Probabilistic conditional independence structures,
Springer-verlag, London, 2005.
[2] M. Studeny. On non-graphical description of models of conditional
independence structure, Paper presented at HSSS Workshop on Stochastic
Systems for Individual Behaviours, Belgium, 2001.