日時 2011年12月13日(火) 15時00分~15時50分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 小池 祐太 (数理M2) 演題 Jump-robust estimator of cumulative covariation under nonsynchronous trading 概要 高頻度観測されている2つの金融資産の相関の推定量としてよく知られているものに realized covarianceがあるが, 観測時刻が同期していない際にはこの推定量を使う ことはできない. Hayashi and Yoshida(2005)ではこのような場合を扱うために, 今 日Hayashi-Yoshida estimatorと呼ばれる推定量を提案し, Hayashi and Yoshida(2011)においてその漸近正規性を証明した. また, Mancini and Gobbi(2010)では, 金融資産がジャンプを含む場合を考えるために, Hayashi and Yoshidaの方法とtruncationを組み合わせた推定量(truncated Hayashi-Yoshida estimator)を提案し, ジャンプが finite activityの際にその一致性を証明した. 今回の発表では, Mancini and Gobbiの結果を拡張し, ジャンプがinfinite activityの際にも, 若干の条件の下で一致性と漸近正規性が成り立つことを報告す る. また, モンテカルロ・シミュレーションの結果も合わせて報告する.