統計学輪講(第01回) 日時 2012年04月10日(火) 14時50分~16時30分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 丸山 祐造 (空間情報) 演題 プロビット回帰モデルにおけるベイズ統計的推測 概要 プロビット回帰モデルの統計的推測をベイズ統計の枠組みで考える. これまで解析的な結果はほとんど得られておらず,Albert & ChibによるMCMCサンプ リングに基づく推論が標準的であった. 今回の講演では,同時確率関数を極座標表現することにより, 無情報事前分布やGaussian事前分布を想定した時に, 事後分布を階層的に表現出来ることを示す. これにより,本質的に標準正規ランダムサンプルのみに基づく Monte Carloサンプリングが可能となる. さらに期待値,分散を含む任意の次数のモーメントを closed formで表現することも示す. 後半では,Maruyama and George (2011, Annals of Statistics)で 与えられた正規線形回帰モデルにおける多重共線性を考慮した リッジ回帰型のBayesian factorが,プロビット回帰モデルに適用できる ことを示す. その際に,同時確率関数を極座標表現したときのベクトルの長さが, 尺度母数の役割を果たすことを見る. 前半はRutgers大学Strawderman教授,後半はPennsylvania大学 George教授との共同研究である.