統計学輪講(第5回)

統計学輪講(第5回)
日時      2013年05月14日(火)    14時50分~15時40分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    矢野 恵佑(情報理工M2)
演題:長期予測のMinimax 予測分布の構成

概要
長期予測のMinimax 予測分布の構成について説明する.
予測量が1サンプルかつ観測量が漸近的に増加する場合,
パラメトリックモデルにおける予測分布の構成において
Kullback-Leibler divergenceを損失としてMinimax riskを達成する予測分布は
Jeffreys priorやReference priorとも異なるpriorを用いた
Bayes予測分布となることがAslan[1],Komaki[2]によって報告されている.

本発表では予測量が観測量と共に同じオーダーで漸近的に増加する場合に,
一期先予測の場合と同じpriorを用いたBayes予測分布が
漸近的にMinimaxになることを説明する.

また,予測量と観測量が二項分布に従う場合に
観測量を与えたもとでの予測量とパラメータの
条件付き相互情報量最大化の観点(Komaki[3])から
対称なconjugate priorの中でminimaxを達成するpriorを
数値実験によって近似的に求め,漸近論との比較・検討を行う.

[1] Aslan, M. (2006). Asymptotically minimax Bayes predictive densities. Ann. Statist.,34, pp. 2921--2938. 
[2] Komaki, F. (2011). Bayesian Predictive Densities Based on Latent Information Priors. J. Statist. Plann. Inference,141, p
p.3705--3715. 
[3] Komaki, F. (2012). Asymptotically minimax Bayesian predictive densities for multinomial models. Electron. J. Statist.,6,
 pp. 934--957.