統計学輪講(第12回)

統計学輪講(第12回)
日時      2013年07月02日(火)    14時50分~16時30分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    加藤 賢悟(経済)
演題:経験過程の最大値のガウス近似とガウス過程の最大値に関する反集中不等式 

概要
関数族によってインデックスされる経験過程の最大値を、対応するガウス過程の最大値で近似する
新しいアプローチを紹介する。このような問題は、ノンパラメトリックな統計モデルにおいて、
未知関数の信頼バンドの構成、特定化検定における棄却値の決め方などに現れる。従来は、
経験過程そのものをsupノルムの下でガウス過程で近似するというアプローチが用いられてきたが、
今回紹介するアプローチは経験過程の最大値を直接近似するという点で新しい。また、既存の方法と
比べて、かなり緩い正則条件でガウス近似が可能であることを紹介する。関連する話題として、
ガウス過程の最大値に関する反集中不等式も紹介する。以上の結果は、MITのVictor Chernozhukov氏と
Denis Chetverikov氏との共同研究に基づく。