統計学輪講(第17回)

統計学輪講(第17回)
日時      2013年10月29日(火)    14時50分~15時40分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    大澤巧 (経済M1)
演題      Bayesian Population Projections for the United Nations

概要
本発表では、Raftery et al. (2013)の論文紹介を行う。
国連は定期的にすべての国の性別と人口ごとに分けられた人口の推計を発表している。
これらの推計は、事実上のスタンダードになっており、国際機関、政府、研究者によって
広く利用されている。ほとんどの人口推計と同様、これらの推計は、決定論的なコーホート
要因法を用いて行われ、不確実性には言及していない。論文では、ほとんどの国に対する
確率論的な人口推計をするための、ベイズ法について説明している。その中心となるのが、
合計特殊出生率と出生時での平均余命に対する階層ベイズモデルである。論文では、
その方法を説明し、国連が現在採用している、長期の出生の分布に対する仮定の問題に
取り組むためにどうその方法を拡張するかを示す。
併せて上記の方法を用いて推計を行うことができるRのパッケージを紹介する。

参考文献
Adrian E. Raftery, Leontine Alkema and Patrick Gerland(2013): 
Bayesian Population Projections for the United Nations: forthcoming in Statistical Science