統計学輪講(第21回)

統計学輪講(第21回)
日時      2013年12月03日(火)    15時40分~16時30分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    小島 睦月 (情報理工M1)
演題      行列式点過程を用いた変数選択方法

概要
行列式点過程とは,量子力学やランダム行列の理論で扱われる
相反性を持つ点過程のモデルである.

Kulesza and Taskar [2] は機械学習における様々な問題,
特に文章要約のような質と多様性が求められる問題に対して,
行列式点過程の有用性を示した.

本研究では質と多様性が求められる統計的問題として,
線形回帰モデルにおけるベイズ的変数選択問題 [1] に着目した.
行列式点過程を説明変数の組み合わせに対する事前分布として用いることで,
線形回帰モデルでしばしば問題となる多重共線性の問題への対応策を提案した.

数値実験を通して提案手法と既存手法との比較を行った.
結果として,提案手法を用いた方が相関の高い変数の組みは選ばれにくく,
多重共線性の問題に対する効果があることが分かった.


[1] George, E. I., and Foster, D. P. (2000)
Calibration and empirical Bayes variable selection.
Biometrika, vol. 87, pp. 731--747.

[2] Kulesza, A., and Taskar, B. (2013)
Determinantal point processes for machine learning.
arXiv:1207.6083.