統計学輪講(第7回)

統計学輪講(第7回)
日時      2014年06月03日(火)    14時50分~15時40分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    横田 勲 (医D3)
演題:繰り返しイベントデータに対する動的予測

概要
医学研究ではイベント発生までの時間をアウトカムとする生存時間解析がしばしば登場する。
治療や予後予測因子の影響に関する結果呈示には、ハザード比のほか、w年生存率という研究開始時から
w年経過時の生存割合の2種類ともが用いられる。動的予測はw年生存率を拡張した概念であり、
ある時点sまで生存した条件下にて、さらにw年、すなわち時点s+wまでイベント発生する(もしくは生存する)
確率を表現するものであり、近年医学論文での適用もみられる注目の指標である。
イベント確率の予測ゆえ、イベント発生までに測定される経時データをモデル化することで
予測精度の向上を狙いたいが、健康状態を表す経時データは経時データ測定とアウトカム測定が独立でない、
内生変数に分類されることから、特別なモデル化が必要となる。なかでもランドマークモデルは
実行簡便性のみならず、モデルにおく仮定の少なさから動的予測モデルで好まれる。
ランドマークモデルによる動的予測モデルは、は単一イベントのほか、競合リスクイベントに対する
方法の提案がされてきた。特に、昨年提案された動的擬似値[1]に基づいた方法は競合リスクイベント
に対し提案されたが、拡張を行うことにより繰り返しイベント (repeated/recurrent events) に対する
モデルを考えることが可能と考えられる。そこで本発表では繰り返しイベントデータに対する動的予測モデルを提案する。

[1] Nicolaie MA, vanHouwelingen JC, de Witte TM, Putter H. Dynamic pseudo-obsercations: a robust approach to dynamic predict
ion in competeing risks. Biometrics. 2013; 69: 1043-52.
Graphical Statistics, 5(1), 1-25.