統計学輪講(第16回)

統計学輪講(第16回)
日時      2014年10月28日(火)    15時40分~16時30分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    深澤 優太 (情報理工M1)
演題      MIMO無線通信システムのパフォーマンス評価 (文献紹介)

概要
多入力多出力(MIMO)の無線通信システムのパフォーマンス評価に関する独立した文献[1],[2],[3]を紹介する.
MIMO無線通信システムのモデルは,送信する複素数値シンボルをs,受信する複素数値ベクトルをyとすると,y=Hws+nで与えられる.
ここでHはチャンネル行列,wは送信側の重みベクトルである.
加法的ノイズnが白色ガウス雑音であると仮定すると,受信側の最良SN比は行列H^{*}Hの最大固有値に比例することが知られている.
したがって,MIMO無線通信システムのパフォーマンス評価は,ウィシャート行列の最大固有値の分布評価の問題になる.

[1]M. Kang and M.-S. Alouini, "Largest eigenvalue of complex wishartmatrices and performance analysis of MIMO MRC systems," IEEE J. sel. Areas Commun., val.21, no.3, pp.418-425, Apr.2003.
[2]P.A. Dighe, R.K. Mallik, and S.S. Jamuar, "Analysis of transmit-receive diversity in Rayleigh fading,"  IEEE Trans. Commun., val.51, no.4, pp.694-703, Apr.2003.
[3]A.J. Grant, "Performance analysis of transmit beamforming," IEEE Trans. Commun., val.52, pp.738-744. Apr. 2005.