統計学輪講(第2回) 日時 2015年04月14日(火) 14時55分~16時40分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 縄田 和満 (技術経営) 演題 Box-Cox変換モデルによる在院日数の分析 概要 Box-Cox変換モデル(BCモデル)は,在院日数の分析など各種分野において幅広く使われているモデルである。 モデルの推定には,誤差項の分布に正規分布を仮定した最尤推定量(BC MLE)が用いられる。しかしながら BCモデルでは,変換パラメータが0以外の場合,誤差項の分布は正規分布となることが出来ないため,この 最尤推定量は一致推定量とはならない。ここでは,Nawata(2013),Nawata and Kawabuchi(2014)によって 提案された、BCモデルの一致性を有する推定方法およびBC MLEを使ってもよいかどうかのHausmanタイプの 検定方法について述べる。 また、誤差項の分散が不均一である場合の推定、検定についても述べる。我が国においては、年間の医療費 が40兆円になど、在院日数の短縮による医療費増加の抑制が在財政的にも緊急の課題となっているが、 これらの推定方法を使って、糖尿病および白内障の在院日数の分析結果について述べる。