統計学輪講(第11回) 日時 2015年06月30日(火) 15時45分~16時35分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 菅澤 翔之助 (経済D1) 演題 Heteroscedastic nested error regression model 概要 線形混合モデルの特殊形であるnested error regression model (NERM) は様々な分野で用いられるモデルである。 特に小地域推定の枠組みでは、地域ごとにいくつかサンプルが得られているようなunit-levelのデータに対して NERMを適用することができ、安定した推定(予測)を実現することができる。 従来のNERMでは誤差項が分散均一な構造のもとで議論を展開してきたが、実際はunit毎また地域毎に分散が不均一で あることを示唆するデータが存在することが近年指摘されており、そのようなケースでは分散不均一性もモデルに 取り込んだ方が既存のNERMよりも予測精度が良くなることが知られている。そこで本発表では2つのheteroscedasticな NERM[1][2] を提案する。 [1] Kubokawa, T., Sugasawa, S., Ghosh, M. and Chaudhuri, S. (2014). Prediction in heteroscedastic nested error regression mo dels with random dispersions. CIRJE-F-939. [2] Sugasawa, S. and Kubokawa, T. (2015). Heteroscedastic nested error regression models with variance functions. ArXiv:1505 .07369.