統計学輪講(第14回)

統計学輪講(第14回)
日時      2015年07月21日(火)    15時45分~16時35分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    保坂 直紀 (経済M2)
演題      混合エキスパートモデルを用いた日照データの統計的分析

概要
東日本大震災以降、原子力発電に代わるエネルギー供給源として太陽光発電の導入が急速
に進んでいるが、冬期においては電力需要と日照量が負の相関を持つため、太陽光発電の導
入には慎重な検討が必要となる。また、太陽光発電は気象条件に大きく左右される不安定な
エネルギーであり、電力は需要と供給を常に釣り合わせなければならないことを考慮する
と細かい時間単位でのデータ分析が望ましいが、太陽光発電量の算出に使われる日照量に
ついて時間単位で分析した研究は少ない。そこで本発表では、一時間ごとの日照量の予測を
目的として、Tobitモデルを構成要素として含む、混合エキスパートモデルの手法を利用し
たモデルを提示する。混合エキスパートモデル[1]とは、混合線形回帰モデルを構築する際、
混合係数も説明変数の関数とする手法で、一時間後の日照量の確率分布が現在の天候状態
によって変化することを考慮するのに適していると考えられる。発表では主に、パラメータ
を最尤推定するために用いたEMアルゴリズムと、シミュレーションデータと実績値の分
布の比較について述べる。

[1] M.I. Jordan, R.A. Jacobs. (1994). Hierarchical mixtures of experts and the EM 
algorithm. Neural Computation, 6, 181–214