統計学輪講(第20回)

統計学輪講(第20回)
日時      2015年11月10日(火)    15時45分~16時35分
場所      経済学部新棟3階第3教室
講演者    杉原 有一 (情報理工M1)
演題      偏相関を応用した金融市場の分析

概要
金融市場において二つの銘柄間の株価が連動して変動することは様々な研究で示されている。市場分析には一般に二つの株式の価格変動の
類似度を示すためにピアソンの相関が用いられる。また、二つの株式の関係に対し第三の株が与える影響が偏相関を用いて分析されている
。
 本研究では偏相関を用いた統計的にロバストな手法を応用することによりに以下の二つを分析した。まず、異なる企業の影響を定量化し
、市場の類似性を調べることにより市場構造と市場安定性を評価した。次に、企業は自分と異なるセクターからどのような影響を受けてい
るか、異なるセクター同士は互いにどう影響しているのかについて定量化した。
 本発表では,金融市場の株式間の関係性を偏相関を用いて解析した文献[1][2]を紹介する. 


参考文献:
[1] Kenett.DY.et al.“Partial correlation analysis:applications for financial markets",Quantitative Finance15 (4), 569-578, 
2015.
[2] Kenett.DY.et al.“Evolvement of Uniformity and Volatility in the Stressed Global Financial Village”,PLoS ONE7, e31144, 
2012.