統計学輪講(第10回) 日時 2016年07月05日(火) 14時55分~15時45分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 大川内 智海 (情報理工M2) 演題 Dirichlet過程混合モデルのスライスサンプリング 概要 文献[1][2]で提案されたサンプリングの手法について紹介する. Dirichlet過程混合モデルをはじめとする無限混合モデルにおいては データが潜在的に可算個の混合成分から生成されていることを仮定するが, それゆえ事後分布の導出においては規格化定数に可算和が含まれてしまい サンプリングを実行する際にも特有の困難が生ずることとなる. このため,無限混合モデルにおける実際のサンプリングでは 混合成分の数を有限個で打ち切ることによる事前分布の近似や 一部パラメータの周辺化による可算和の回避などが広く行われているが, 紹介文献[1][2]では,スライスサンプリングの考え方を応用することで こういった打ち切り近似やパラメータの周辺化を伴うことなく 効率的に事後分布からのサンプリングを実行する手法を提案している. [1] Walker, S. G. (2007). Sampling the Dirichlet mixture model with slices. Communications in Statistics---Simulation and Computation 36, 45--54. [2] Kalli, M., Griffin, J. E. and Walker, S. G. (2011). Slice sampling mixture models. Statistics and computing 21, 93--105.