統計学輪講(第19回) 日時 2016年11月22日(火) 14時55分~16時35分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 清 智也 (情報理工) 演題 座標ごとの変数変換によって得られる Stein 型の等式 概要 与えられた多次元の確率分布に対し,座標ごとの確率積分変換 によってコピュラが得られることはよく知られている(Sklar の定理)。 本講演では,これとは異なる座標ごとの変数変換によって, Stein 型の等式を満たす分布が一意的に得られることを示す。 ただしいくつかの正則条件を要する。 得られる分布は Wasserstein 空間上の凸汎関数の最小点として 特徴付けられる。 また本結果は Marshall and Olkin (1968, Numer. Math.) による 対角スケーリング定理の非線形版と解釈することができる。 応用として,多変量データから1次元の総合指数を構成する方法を示す。