統計学輪講(第24回) 日時 2017年01月10日(火) 14時55分~15時45分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 杉原 有一 (情報理工M2) 演題 方向ログスプライン分布 概要 概要: 観測データを近似するために最小二乗法やスプラインなど様々な手法が知られている.紹介する文献では, 超球ログスプラインに基づき,方向データをモデリングする新たな分布クラスを導入する. 提案分布はとても柔軟で,非対称性や歪度など,典型的なパラメトリック分布では対応しがたい特徴を有する データモデリングにも使用でき,任意次元の超球上で定義される.従って一般的な円や球の場合も含む.また, 超球ログスプラインモデルの柔軟さにより,観測データを十分に近似し,滑らかにすることができる.文献では 方向ログスプライン分布のパラメータ推定を行うためにベイジアンセットアップを提案し,比較モデルである 混合フォンミーゼス分布の事前分布にも注目した.両モデルの比較は,円状の人工データ,亀の動きに関する 円状実データ,宇宙線の来る方角に関する球状実データの3種のデータで行った. 参考文献: [1]Ferreira.J.T.A.S.et al."Directional Log-Spline Distributions." Bayesian Analysis, Volume 3, Number 2, 297-316, 2008.