統計学輪講(第22回) 日時 2017年11月21日(火) 14時55分~15時45分 場所 経済学部新棟3階第3教室 講演者 南 賢太郎 (情報理工D2) 演題 グラフ上の区分単調関数の推定 概要 DAGの頂点上に定義された関数で,連結成分からなる分割への制限が単調であるものを区分単調関数と呼ぶことにする. 本発表では,与えられたDAG上の区分単調関数のノイズを除去する問題を考え, 正則化型の推定量 [1], およびそのDAGへの拡張について考察する. この問題設定では,単調回帰(射影推定量)のリスクは大きくなりうることが示せる. 一方,正則化型の推定量では,少なくとも1次元の場合には区分単調関数に対するオラクル不等式が得られる. そこで,実用上はパラメータの選び方が問題となる.本発表では,リスクの不偏推定量を最小化する方針について検討する. 実は,本手法を含む劣モジュラ正則化という広いクラスで,自由度 (degrees of freedom) を導出することができる. [1] R. J. Tibshirani, H. Hoefling and R. Tibshirani (2011) Nearly-Isotonic Regression. Technometrics, 53, pp. 53–61.