統計学輪講(第10回)

日時 2018年6月19日(火)
15時45分 ~ 16時35分
場所 経済学研究科棟 3階 第3教室
講演者 羽村 靖之 (経済学研究科M2)
演題 不均一なポアソン分布に関する同時推定と負の二項分布に関する予測と推定
概要

昨年度の発表に関連した、以下の二つの話題について紹介する。

  1. 不均一なポアソン分布の母数の同時推定の問題における、理論的な結果と数値的な結果を紹介する。 標準化された二乗損失の下で不均一な一般化ベイズ推定量が最尤推定量を改良してミニマックスとなるための新たな十分条件を与える。 シミュレーションにより、不均一な一般化ベイズ推定量と不均一ではない一般化ベイズ推定量のリスクを比較する。 さらに、事前分布のクラスを拡張し、ミニマックスかつ proper で不均一なベイズ推定量を構成できる場合があることを示す。

  2. 負の二項分布に関する予測の問題についての話題を提供する。 カルバック・ライブラー情報量の下での予測リスクに関するある種の表現式を与える。 その表現式を用いて、母数空間が制約された予測問題における一つの改良結果を与える。

参考文献
[1] Clevenson, M.L. and Zidek, J.V. (1975). Simultaneous estimation of the means of independent Poisson laws. J. Amer. Statist. Assoc., 70, 698–705.
[2] Komaki, F. (2015). Simultaneous prediction for independent Poisson processes with different durations. J. Multivariate Anal., 141, 35–48.