統計学輪講(第17回)
日時 | 2018年10月23日(火) 14時55分 ~ 16時35分 |
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場所 | 経済学研究科棟 3階 第3教室 |
講演者 | 伊藤 伸一 (地震研究所) |
演題 | 乾燥収縮亀裂パターンの統計的モデリング |
概要 |
泥などが乾燥してできる亀裂パターンは日常的に観測されるが、そのパターン形成の仕方や統計法則の理解は未だ発展途上にあり、例えばパターンの破片のサイズ分布の関数形ですらコンセンサスを得ているものはない。 実験および数値シミュレーションによってパターンの時間発展を調べた結果、我々は時々刻々と変化するパターンの破片サイズ分布が平均サイズによるスケーリングにより時間不変の分布へ収束すること(動的スケーリング則)を発見した。 本講演では、この法則を説明する統計モデルの提案およびそこから理論的に予測される破片サイズ分布形を紹介し、亀裂発生のメカニズムと動的スケーリング則の関係について議論する。 |