統計学輪講(第21回)

日時 2018年11月27日(火)
14時55分 ~ 16時35分
場所 経済学研究科棟 3階 第3教室
講演者 山田 英夏 (経済学研究科)
演題 定常確率場の空間データにおける推定に関する話題
概要
  1. 空間回帰モデルの順位によるロバストな推定
    誤差項が定常な強ミキシング確率場である空間回帰モデルに対して、空間データが格子点上の場合と不等間隔地点上の場合の双方において、あるクラスの順位推定量の漸近分布を導く。 次に、この結果を用いて、格子点上の場合に、順位推定量のLSEに対する漸近相対効率を調べる。 加えて、それぞれのサンプリング方法での数値実験の結果を紹介し、推定量のロバストネスについて考察する。
  2. スペクトル密度関数のノンパラメトリックな推定
    スペクトル密度関数に対しては、不等間隔時空間データの場合に、Matsuda and Yajima (2009, JRSSB) が、ピリオドグラムに基づいて構成される種々の推定量の漸近的性質を明らかにしている。 そこでの結果の一つに、ノンパラメトリックなスペクトル推定量の一致性がある。 本報告では、この上記文献の結果を、定常確率場が多変量の場合に述べ直して文献紹介する。