統計学輪講(第24回)

日時 2018年12月18日(火)
15時45分 ~ 16時35分
場所 経済学研究科棟 3階 第3教室
講演者 石原 卓弥 (経済学研究科D2)
演題 形状制約を用いた離散操作変数モデルの部分識別と集合推定
概要

離散な操作変数を用いたノンパラメトリックモデルの識別、推定方法を紹介する。 実証研究で用いられる操作変数の多くは離散の値を取るため、離散な操作変数モデルの識別について考えることは重要である。 しかし、操作変数が離散で内生変数が連続の場合、一般にモデルをノンパラメトリックに識別することはできない。 本発表では、形状制約を用いることで推定対象が部分識別できることを示す。

モデルが部分識別される場合、推定対象は集合となり集合推定という手法が必要となる。 本発表では、 Mogstad et al. (2018) の方法を用いて識別集合が一致推定できることを示す。

参考文献
Freyberger, J., & Horowitz, J. L. (2015). Identification and shape restrictions in nonparametric instrumental variables estimation. Journal of Econometrics, 189(1), 41–53.
Mogstad, M., Santos, A., & Torgovitsky, A. (2018). Using instrumental variables for inference about policy relevant treatment parameters. Econometrica, 86(5), 1589–1619.