統計学輪講(第26回)
日時 | 2019年1月15日(火) 14時55分 ~ 16時35分 |
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場所 | 経済学研究科棟 3階 第3教室 |
講演者 | 山内 雄太 (経済学研究科D3) |
演題 | Factor multivariate realized stochastic volatility model |
概要 |
資産収益率のボラティリティや収益率間の相関の推定・予測はポートフォリオ設計などにおける重要な問題であるが,多変量モデルにおいてはパラメータの次元が大きくなることによる推定上の困難が存在する. 本研究では,多変量確率的ボラティリティ変動モデルにファクター構造を取り入れることによって,パラメータの次元を節約して推定する手法を提案する. 多変量確率的ボラティリティ変動モデルにファクターを導入した研究はすでに Chib, Nardari and Shephard (2006) や Ishihara and Omori (2016) などでなされている. しかし,いずれの研究においても高頻度データから計算される実現測度 (realized measure) の情報を用いていないため,推定の安定性に関しては改善の余地がある. そのため,本研究においては高頻度データから計算される実現共分散行列の情報,および市場インデックスなどのファクターに関する情報を取り入れる. |