統計学輪講 第12回
日時 | 2019年7月9日(火) 14時55分 ~ 15時45分 |
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場所 | 経済学研究科棟 3階 第3教室 |
講演者 | 山内 雄太 (経済学研究科D3) |
演題 | Multivariate stochastic volatility model with realized volatility and pairwise realized correlations |
概要 |
多変量の金融時系列の分析において資産収益率の系列間の相関構造は時間を通じて変動することが知られており,その推定・予測はポートフォリオ設計やリスク管理の観点から重要となる. 本発表では,実現ボラティリティ(Realized Volatility)を用いて時間を通じたボラティリティの変動を推定する多変量実現確率的ボラティリティ変動モデルの枠組みを拡張し,実現相関係数を用いた動学的相関構造の推定手法を提案する. 実データへの応用として,アメリカ合衆国の株式9銘柄の日別株式収益率の系列に対する応用を行った. 分析のパフォーマンス評価として,過去のデータから株式の平均収益率および分散共分散行列を予測し,ポートフォリオ戦略を立て,実際の株式収益率のデータと照らし合わせ,ポートフォリオ・パフォーマンスの推移を見た. 本発表ではモデルにレバレッジ効果を導入することによるパフォーマンスの差異を見るほか,実現共分散行列を用いた既存手法である HEAVY や HAR とパフォーマンスを比較する. |