統計学輪講 第5回

日時 2020年5月12日(火)
15時45分 ~ 16時35分
場所 Zoomオンライン開催(URLはシラバスまたは参加者メーリスをご確認ください)
講演者 伏島 光毅 (経済D1)
演題 内生性がある誤差項が非加法的な回帰モデルの下での処置効果の識別
概要

誤差項εが非加法的な回帰モデルY=g(T,X,ε)について、離散型の説明変数Tの処置効果 に関心があるが内生性がある場合の操作変数を用いた識別の研究を紹介する。

経済学の実証研究では識別条件が経済モデル等を通して解釈可能であることが重要だが、先行研究[1]で示されている数量的な識別条件では困難である。
この点について、本研究では、Tが2値の場合における[2]の識別条件を拡張して、一般にTが離散型(多次元)の場合における経済理論により成立の可否を確認できる識別条件を導出した。
また、提案する識別条件の下では、[1]が導出したモーメント条件に加えて、処置効果が観測可能な変数により陽に書き表せることにより、推定が容易となる。

参考文献
[1] Chernozhukov, V. and C. Hansen (2005): “An IV model of Quantile Treatment Effects,” Econometrica, 73, 245-261.
[2] Q. Vuong and H. Xu (2017): “Counterfactual mapping and individual treatment effects in nonseparable models with binary endogeneity,” Quantitative Economics, 8, 589-610.