概要 |
統計的因果推論においては通常, 個体間に干渉が存在しない, すなわちある個体の結果変数が他の個体への処置に影響を受けないという仮定の下で理論が展開される. しかし, 実世界においては個体間に干渉が存在し, この仮定が成り立たないような状況が多く考えられる.
この個体間の干渉が存在するか否かを, 条件付きのrandomization testにより検定する手法がいくつか考えられている. その中でも, Puelz et al. (2020)はグラフに基づくアプローチを用いた検定法であるbicliqe testを提案している.
本発表では, 既存の手法を概観したのち, randomization testの検出力評価を通してbiclique testの検出力を向上させる方法を紹介する.
参考文献:
[1] D. Puelz, G. Basse, A. Feller, and P. Toulis. (2020). A graph-theoretic approach to randomization tests of causal effects under general interference. arXiv:1910.10862.
[2] A. M. Krieger, D. Azriel, M. Sklar and A. Kapelner. (2020). Improving the power of the randomization test. arXiv:2008.05980.
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