統計学輪講 第12回
日時 | 2021年7月6日(火) 14時55分 ~ 16時35分 |
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場所 | Zoomオンライン開催(URLはITC-LMSをご確認ください) |
講演者 | 吉田 朋広 (数理科学研究科) |
演題 | 確率過程の変動の極限定理と統計推測 |
概要 |
離散時間で観測された確率過程の増分の2乗和は、変動に関する統計推測における基本統計量であり、高頻度金融データ解析においてはリアライズドボラティリティ(RV, 実現ボラティリティ)と呼ばれている。有限時間で高頻度観測される確率過程のボラティリティに関する推測は、非エルゴード的統計学の典型的な問題であり、高頻度極限において、推定量は漸近混合正規になる。このような推測量の漸近挙動は、極限定理と擬似尤度解析を用いて調べることができる。ここでは、 確率過程の変動の極限定理と統計推測に関する幾つかの結果を紹介する。拡散型過程のRV、ボラティリティのパラメトリック推定からはじめ、ジャンプがある場合のボラティリティ推定のためのグローバルジャンプフィルタを議論し、ロバスト推定の観点から予測的なウエイトを持つ変動、Skorohod積分、一般Wiener汎関数の分布の高次近似とmixed fractional Brownian motionへの応用を考察する。 |